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2012年6月15日(金) ~17日(日)伝統的なヨーガの理論と技術

講義の様子 ヨーガの実践

このワークショップは、インドの伝統的なヨーガのリソースに段階的にアプローチして行くことで、ヨーガへの理解と自信を深めることを目的とした、『伝統的ヨーガの理論と技術』のプログラムの一環です。

内容は一般レベルです。ヨーガの初心者の方から、長年ヨーガを実習されている方、また、現在ヨーガの指導に携わっている方にも有益な内容です。

「ヨーガのコンセプト」では、伝統的ヨーガのコンセプトの確認と、 実際のヨーガ実習の枠組みとなる近代的ヨーガ理論とスタンダードな技法群を確認します。「ヨーガの歴史的背景」は、ヨーガの背景となっているインドの精神価値体系について考察しながら、インドの歴史と文化、インド哲学やインドの宗教思想の流れや、1920年代からのヨーガの近代化のプロセスの背景知識について概説するものです。「ヨーガ実習のガイドライン」では、ヨーガの実習で着実に効果を積み上げて行くガイドラインが詳細に論じられます。

以上の内容をカバーしながら、参加者のみなさんと一緒に、現代社会に生きるわたしたち日本人に有益なヨーガとは何か?という根本的な課題も考察されて行きます。

本ワークショップは、ヨーガの背景にあるインド哲学的な身心へのアプローチや、ヨーガの歴史的な流れを俯瞰しながら、スタンダードなヨーガの理論と技法群への理解を深め、個々人の具体的な実習の方向性が確立するように構成されています。

日程:
2012年6月15日(金) ~17日(日)
参加費:
43,000円
(講習費、宿泊費、食費、プログラム参加費のすべてを含みます)
講師:
相方ひろし・ひで子
レベル:
一般向け(初心者から経験者、指導層まで)
内容:
「ヨーガのコンセプト」
「ヨーガ実習のガイドライン」
「ヨーガの背景」
定員:
25名

【伝統的ヨーガの理論と技術】

ヨーガの歴史は古く、そのルーツはインドの宗教的修行法に伝承されて来た心身統合の方法論にあります。1920年代にヨーガの学術的研究が西インド・マハーラーシュトラ州の ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所で着手されたことで、一般社会の医療・教育分野に、サイエンスとしてのヨーガが浸透して行く近代化のプロセスが始まりました。1960年代以降、ヨーガはインド発の健康法の一種として諸外国にも広く伝搬されて行きました。日本では一時期停滞がありましたが、近年、再びヨーガ・ブームと呼べる時期が到来しています。しかし、ヨーガは、無限とも言える多様性を許容するヒンドゥー教の宗教文化に伝承されて来たため、誤解や混乱も多い分野です。特に、基準となるスタンダードな理論や技法への認識の不足が、しばしばヨーガの常識的な理解や社会的受容への障害になっています。

現在ヨーガの本家のインドでは、近年の、欧米人によるヨーガの恣意的な解釈や行き過ぎた商業化、またインド国内でのヨーガへの関心と期待の高まりから、インド中央政府厚生省・国立ヨーガ研究所(MDNIY)の主導によって、ヨーガの統一的スタンダード・ガイドラインを策定する作業が進行中です。その土台となっているのは、1920年代からロナウラに蓄積されて来た学術的なヨーガのリソースです。日本でも、今後も健全なヨーガの活動が持続的に発展して行くには、インドの伝統的リソースに基づいた、ニュートラルで学術的なヨーガの知識の強化が必要とされます。どのようなスタイルのヨーガに興味を持つ場合でも、ロナウラに蓄積されて来たヨーガの学術的なリソースについて把握していることは有益と思われます。

具体的には、ヨーガの理論的・哲学的枠組みを決めているパタンジャリ(紀元前3世紀頃)の『ヨーガ・スートラ』に基づくヨーガ哲学(ヨーガ・ダルシャナ)と、技術面でのリソースを提供している中世のゴーラクシャナータ(10世紀頃)の系譜のハタ・ヨーガ(ハタ・ヴィッディア)の伝統への洞察を深めて行くことが中心になります。

その方向性で、『伝統的ヨーガの理論と技術』のプログラムでは、日本のみなさんに、次のようなモジュールによるヨーガの学習体験を提供しようと試みています。

  • ○「ヨーガのコンセプト」
  • ○「ヨーガ実習のガイドライン」
  • ○「ヨーガの歴史的背景」
  • ○「アーサナ」
  • ○「プラーナーヤーマ」
  • ○「ムドラー」
  • ○「ヨーガ・スートラ1章2章」
  • ○「ヨーガ・スートラ3章4章」
  • ○「ハタ・ヨーガの理論と修行体系」
  • ○「ハタ・プラディーピカー」
    「ゲーランダ・サンヒター」読解
  • ○「瞑想理論(ヨーガとVipassana)」
  • ○「ヨーガとアジアの精神文化」etc....

【参考資料】

このプログラムは、ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所(www.kdham.com)とロナウラ・ヨーガ研究所(www.lonavalayoga.org)から出版されている資料をベースとしています。

  • 『アーサナ(Asana)』
    スワーミー・クヴァラヤーナンダ著(日本語試訳あり)
  • 『シャット・クリヤー、アーサナ、プラーナーヤーマに関するノート(Note on Shatkriyas, Asanas and Pranayama)』
    カイヴァリヤダーマ・ムンバイ・へルス・センター編(日本語試訳あり)
  • 『ヨーガの技法の教授法(Teaching Method of Yogic Practices)』
    M.L.ガロテ、S.K.ガングリー著(日本語訳進行中)
  • 『ヨーガの応用(Applied Yoga)』
    M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
  • 『ヨーガの技術(Yogic Techniques)』
    M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
  • 『ヨーガの実習のガイドライン(Guideline for Yogic Practices)』
    M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
  • 『プラーナーヤーマ:呼吸のサイエンス(Pranayama: Science of Breath)』
    M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
相方 宏

講師プロフィール

相方 宏(あいかたひろし)

1959年広島生まれ。
東京外語大インド・パーキスターン学科卒
インド・マハーラーシュトラ州のカイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ卒
プネー大学哲学科修士課程修了、博士課程未完。1995−7年インド政府給費奨学生
近代ヨーガのパイオニアである「スワーミー・クヴァラヤーナンダ(1883-1966)」 のスタッフだった「M.L.ガロテ博士(1931-2005)」に師事。ガロテ博士が設立した「ロナウラ・ヨーガ研究所」のプログラム・コーディネー ター。1998年よりタイランドの大学でヨーガを医療・教育分野に導入する仕事に従事。MCB財団タイ・ヨーガ研究所共同ディレクター(http://www.thaiyogainstitute.com/)、 シーナカリン・ヴィロード大学人文学部哲学宗教学科ヨーガ研究室講師。
1年をインドでの「研究期間」とタイの大学での「仕事期間」に割り当てながら、ヨーガをテーマとしたインド研究とアジアの精神性の探究を続ける。
日本では2008年より穂高養生園で合宿セミナーを実施。

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