穂高養生園メールニュース vol.273 2025/7/1〈半夏生:真夏の森から〉
ホリスティックリトリート穂┃高┃養┃生┃園
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夏のセミが鳴き始め
水田の稲はむくむくと茎を増やし
あたたかな風になびいています
中房渓谷を流れる水が徐々に
すくなくなって
そのきよらかな冷たさに足を浸す機会も
増えてきました
半夏生をむかえた森から
おたよりをおおくりします
もくじ
=半夏生、真夏のはじまりと中房川と
=こころと身体がつかれたときに
=2025年ワークショップ〔new!〕
=ひまとたいくつな森のくらしだった、僕の夏やすみ
=編集後記
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=半夏生、真夏のはじまりと中房川と
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今年はあっというまに梅雨がおわり、
安曇野も川あそびの季節がはじまりました。
日中は気温がぐんとあがっていますが
日陰にいるとそよそよとここちのよい風を
感じています。
先日は、ゲストとのお散歩中に川に立ち寄り、
足をキンキンに冷えた透明な川にぴちゃん。
ひえーー、つめたい。
思いきって頭にも水をかぶってリフレッシュ。
川に行く前の自分とはなにかが確実に違う、
脳みそ一旦リセットされたような、そんな朝でした。
夏至から数えて11日目、
今日、7月1日に半夏生(はんげしょう)をむかえました。
昔はこの日までに田植えを終えて、田の神様への
感謝をする行事をしていたのだそう。
最近の田植えはGW頃からはじまるので
7月まで田植えをする地域はこのあたりでは
ほぼないようですが、この時期までの草取りで
稲の分結や稲穂のおおもとになる根っこの張りが
きまっているようにおもいます。
わたしたちの身体も、
あたたかなこの季節が根を張り、
可能性の茎をのばしやすいときなのかもしれません。
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=こころと身体がつかれたときに
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急な暑さや、仕事のこと、家族のこと、世の中のこと、
さまざまな理由でこころと身体がへとへとに
なったときのために。
ほんとうに心身のためにおやすみが必要なときは
今、住んでいる場所を離れて自然のあるところに行き
3泊以上、1人で過ごしてみてください。
いつもと違う土地、人間のなかへ。
早めにお布団に入って好きなだけ睡眠をとったら、
すこし身体をうごかしてみたくなるかもしれません。
そうしたら、森へお散歩にでかけましょう。
温泉に入って、おいしいご飯をたべて、
すこしずつ英気が養われているような感覚のかけらを
みつけるかもしれません。
英気のかけらがみつかったら
紙にじぶんの気持ちを思うままに書いてみましょう。
ときにはセルフケアだけでなく
セラピーなどで人に話し、ケアしてもらう
時間も必要かもしれません。
とにかく、最初は手当たり次第でもかまいません。
じぶんにしてあげられそうなことをすべてやってみる。
そこからじぶんに合うケアの方法や場所を選ぶのもいいです。
今年、疲れてしまって何も思い浮かばないし、
ネガティブなことばかり考えていたというゲストのお話を
聞くことが少なからずありました。
ここでの数日でちからがわいて、あたらしいことを
ようやく考えられるようになったのだと。
そのために行く場所は穂高養生園でなくてもいいですし
ケアの選択肢は多いほどいいですよね。
ちゃんとケアし続ければ、人の心身はきっと治癒して、
自分のちからで起き上がる力が湧いてくるのだと
ここに来るゲストから日々気付かされています。
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=2025年ワークショップ
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学び、そして休養する森へ。
夏〜秋のワークショップのお申し込みを受付中です。
佐々琢哉さんとともにすごすワークショップ、
そしてアティテューディナル・ヒーリングを学んだ人のための
集いの輪の募集を新たにはじめました。
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2024年7月11日(金)~13日(日)
竹内想子とはじめるヨーガ・セラピー【空室わずか】
~こころをケアする、安心の手だて~
穂高養生園のおおきな森のなか
日常生活のなかでがっちり固定された意識、常識を
すっぱり切り離して、インド伝統文化の異世界へ。
そんなことからこころのケアを
はじめられたらと思います。
講師:竹内想子〔インド政府Ayush省認定YCB Yoga Master/
アーンドラ大学 ヨーガ専攻 博士課程(Ph.D)研究生(看護師/保健師) 〕
ワークショップの詳細・ご予約はこちら
https://yojoen.com/workshops/ws2025/ws25_yoga.html#main
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YOJOEN 夏の森にすまう
中房渓谷のそば、渓声が絶え間なく
聴こえてくるその森に
ただ、シンプルにくらしましょう。
「自然は私たちに語りかけている。
耳を傾ければ、答えはそこにある。」
(ヘンリー・デイヴィット・ソロー)
2025年7月19日(土)~21日(月・祝)〔2泊3日〕【キャンセル待ち】
2025年8月1日(金)~3日(日)〔2泊3日〕【受付中】
くわしくはこちら
https://yojoen.com/workshops/ws2025/ws25_mori.html#main
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森のデトックス2025・BON!【空室わずか】
~ともに手放す、軽くなる、~
連休の喧騒から離れ、私だけの森の小部屋へ。
渓谷のさわやかな風につつまれて、
清流に身を浸し、軽く軽く、飛び立つように解き放たれて。
3泊を半断食、最後の1泊は養生食のお膳をご用意して、
無理なく回復食へ導きます。
2025年8月9日(土)~13日(水)〔4泊5日〕
くわしくはこちら
https://yojoen.com/workshops/detox.html#main
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この森でふたたび、集いの輪〔new!〕
~心がおだやかになる、話の聴き方~
*穂高養生園でアティテューディナル・ヒーリング(AH)をお伝えする
ワークショップをはじめて10年以上が経ちました。
今回のワークショップは、養生園でのAHワークショップや
その他のAHワークショップに参加経験のある方を対象としたギャザリングです。
日程:2025年9月5日(金)~7日(日)〔2泊3日〕
ファシリテーター:あんざいともこ
くわしくはこちら
https://www.yojoen.com/workshops/ws2025/ws25_ahgathering.html#main
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佐々琢哉さんと共に。
『森に、息づく、リトリート』〔new!〕
暮らしの拠点を四万十に置きながら
世界中を暮らすように旅し続ける佐々琢哉さん。
彼とともに過ごす3日間、森のリトリートを今年も開催します。
日程:2025年9月19日(金)~21日(日)
案内人:佐々琢哉(ささたくや)
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Art of Movement
アダム・ベンジャミン ダンスワークショップ
アダムは障害の有無、民族、性別、年齢など、
さまざまな差異を超える
インテグレートダンスーーー個性を尊重しながら統合する
ダンスのパイオニア。
彼のワークショップは、固定された価値観から人々の心を解き放ち、
創造することそのもののよろこびをもたらしてくれます。
2025年10月11日(土)~13日(月•祝)〔2泊3日〕
講師:アダム・ベンジャミン
通訳:ベンジャミン・たまみ(旧姓 福田たまみ/元養生園スタッフ)
くわしくはこちら
https://www.yojoen.com/workshops/ws2025/ws25_adam.html#main
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くわしくはこちら
https://www.yojoen.com/workshops/ws2025/ws25_mori.html#main
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=ひまとたいくつな森のくらしだった、僕の夏やすみ
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当時福岡県に住んでいた僕は、
小学校の夏休みにはいつも養生園の近くにある
おばあちゃんの家に来ていた。
この世界には何もなく、
毎日テレビからは甲子園の応援歌だけが流れていた。
ひまで退屈だった。
しょうがなくふらふらと外に出ても
そこには森しかなかった。
ある日森はそんな僕を薄暗い木々の奥へ奥へと導いていく。
眼下に川の流れる崖を注意しながら歩いていくと、
そこは僕しかいない森の奥の世界があった。
絶対に人がこない、動物の気配と蝉の声と水が
山から流れていく音がある世界。
僕は雨がすぎるのを待つ動物のように
岩陰にじっと静かに座っていた。
森のようちえんで、ある先生が言っていた言葉が
とても印象的に残っている。
「自然の中で自由にのびのびとって言うけど、
自由にのびのびってなんなんだろうね。
森の中は公園と違って不便で不自由で、
そこに子どもを連れて行っても、
とてもじゃないけどのびのびとなんか遊べない。
だけど時間が経つと子どもはそこで
かってに遊び始めるんだよね。
僕にはその光景が子どもたちが自分の力で
自由を獲得していっているように見えるんだ」
その話を聞いたとき、そんなある夏休みの日をふと思い出した。
場所はもう忘れてしまったけど。
(「ひまとたいくつな森のくらし」案内人:たし)
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ひまとたいくつな森のくらし
~黄金(きん)のどんぐりをもち帰る~
日程:2025年7月25日(金)~27日(日)〔2泊3日〕
対象:小学校4年生から高校3年生くらい
くわしくはこちら
https://yojoen.com/workshops/ws2025/ws25_kodomo.html#main
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=編集後記
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たまに山の中を走ったり歩いたり、
そしてまた走ったりしています。
どろんこになって、ときに転んだり、
傷だらけになりながらゼーハーゼーハー。
なんでこんなことしてるんだろう、と思います。
でも、やり終えると心と身体が産まれなおすような開放感。
ちいさなときは、自分のリミットを知らないので
満足するまで泥まみれになったり、水浸しになったりを
遊びのなかでしていました。
いつのまにか自分にリミットを設定して
こんなことできるはずがない、と
制限するようになっていって。
私にとっては、そのリミットを外して、
ちょっと無理にでも限界突破に
連れて行ってくれる装置が山なのかもしれません。
ーー
10年以上、穂高養生園で働いてきたなかで、
どうやって居心地のよさを提供したらいいかなということを
わりと考えてきたように思います。
でも、いま必要なのは居心地よさから外れる装置、
なにかリミットを外してくれるものでもあると思っていて。
先日、森エリアにクマの目撃情報が相次いで、
そのときにも思ったのでした。
自然の中にすばらしい体験があるのだとしたら
その反作用もあります。
災害の危険性だったり、
野生動物との遭遇の危険性だったり。
自然の中に入るということはそれ自体が
じつはリミットをひとつ外すことでもあります。
危険だからといって
自然に身をおくという作用をやめるのではなく
反作用への備えをできるだけしながらも恐れすぎずに
ある種の覚悟をもって自然と関わっていく。
この場所ではよくもわるくも自然と共にあるということを
すべての人が認識しながら過ごす必要があるのだと。
そうすることで私たちはさらに自由になるのかなと。
そこにはまたセルフケアや、自分の知恵と可能性を
ただしく信じることが見えかくれしていて。
全リスクをホワイトにしなければならない
”世間”の圧力のようなものを感じながらも、
その都度に自分たちでよく考え、
なにかたいせつなものを排除しすぎない方法で
対処したいと思う今日です。
*ところで、里の家の巣箱のシジュウカラの雛たちは
どうやら旅立ったようです。近所のネコに狙われたり
雨の日に巣箱から落ちたり、いろいろあったなー。
(kumi)
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